■このページでは栽培管理のポイントを項目別に分けて、より詳しく掲載してみました。
私の経験、または実験も済んでおりますが、当然のことながら全ての品種において適当ではない事も有ると思いますので、予めご理解ください。
■栽培カレンダー(四季と月ごとの環境と主な作業の概略)
■潅水(水やり)の秘訣
シンビジュームはとくに水を好む植物であると言われていますが、時と場合によりポイントが違います。
冬季では、いくら早朝に水をやるといっても置き場所によっては、かなり温度が下がっている場合があります。冷たい水をかけると低温で根を傷めたり、花弁に低温障害が出ることも有ります。暖房の無い部屋でも室温が上がってくる午前9時〜10時頃に、水温はあまり冷たくない水を与えます。(毎々、水温を測定する必要はありませんが16〜18度C位が目やす。)
また、水やりの回数は植え込み材料の種類や、鉢内の状態にもよりますが目やすとして4〜5日に一度たっぷり与えます。普段乾いていても厚い葉やバルブに水分や養分を蓄えているので、それ程心配はありません。受け皿に水を溜めておく事はしないようにして下さい。
夏季の水やりはそれ程気を使う必要はありませんが、一日2回程度の水やりだとしたら、夕方の水やりは比較的早めに与えます。一日中過湿状態では、軟腐病などの病気が発生しやすくなるので夕方から夜間にかけては乾燥状態を保つ事も必要です。
■日照と生育(置き場所)
光合成を活発にし葉緑素を高めるには日照・温度・各肥料の成分・酸素(潅水も有効)等が必要ですが、中でも日照については花が終わった後、戸外に出せるまでは窓際など、出来るだけ軽い光線が当たる場所に置きます。桜の花が咲く頃から戸外に出してやりますが、最も成長する梅雨明けから真夏を過ぎ秋に室内に入れてやるまでは充分に日光に当ててやります。光合成は上記の諸条件により、午前中に多くが(一日の約60〜70%)行われます。ですから30%程度の遮光ネットの下に置くとはいえ午後から西日の方が良く当たる場所では良くありません。
出来るだけ朝日と午前中の光線が当たる場所を選びます。
■肥料について
戸外栽培できる4月上旬頃から、栄養成長に切り替わり根が養分を吸収する機能が働き出すわけですが、この温度は7度C位が境と言われています。置き肥は真夏の高温期を除き秋の初めまでに、油粕と骨粉「1:1」の混合を3〜4回与えますが、いくらシンビジュームは肥料を好むとはいえ株の状況を良く見て加減します。一回の施肥量の目安は一概に言えませんが6〜7号鉢で15〜20gくらい。(健全な株の場合)
液肥は株分け後約一ヶ月間、根ぐされしている株が回復するまでの水やりの変わりに、真夏の間等では1000倍位に薄めた液肥をやります。(市販品ではハイポネックス等)与える回数は一週間に一度くらい。
固形や錠剤の化成肥料の施肥量はそれぞれの説明書に従って与えるのがベストです。
ロングトータルやマグアンプなどの粒状タイプの肥料は植え替え時などに基肥として植え込み材料に混ぜ込みますが、置き肥として使用する場合は、鉢が倒れた時などに肥料がこぼれるのを防止するためにティーバッグなどに包んでおいてやる方が安心です。またこの方法は肥料のまわりに水分を保つ効果も有ります。
■ちょっと裏技
花の間隔が長くなりすぎる (ステムを硬くする) |
蕾がシースから抜けてからですが、シースが緑色のうちは葉緑素がありますからジベレリンを生成して徒長させる方向に働きます。シースから抜けてから早めにシースを取り外してやると短くなります。日光に当てたり、手で触れてやったりするのもエチレンを生成して徒長を抑制するのでシースを取る事により、生理現象でエチレンが増えるのかも知れません。風とうしを良くするのも良いです。(エチレンはジベレリンを抑制します) 参考に・・・品種により開花が近ずくに連れ、シースが茶色に枯れる品種もあります。こう言うタイプはステムが硬くなるようです。硬くなるから伸びません。 |
花が密に咲く |
上とはちょうど逆の現象ですが、ステムが伸びる時期にあまり強い光線下に置くと花と花の間隔が短くなる事があります。湿度不足も原因しますが、蕾がシースから抜け出してからステムの伸びが止まる頃まで新聞紙などで筒を作り、蕾だけを覆ってやります。 時々外して、見てやらないと中で固まってしまう事と、撤去するのが遅いとピンク花などでは花色が白っぽくなってしまいますのでご注意を・・・。 |
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